フィンランド語ノート

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サッキヤルヴェン・ポルッカの歌詞と日本語訳 - 簡単な解説付き

ちょっと息抜きがてらに「サッキヤルベン・ポルッカ」を翻訳してみましょう。

まず歌詞

On kauniina muistona Karjalan maa,
mutta vieläkin syömmestä soinnahtaa,
kun soittajan sormista kuulla saa,
Säkkijärven polkkaa!

Se polkka taas menneitä mieleen tuo
ja se outoa kaipuuta rintaan luo.
Hei, soittaja, haitarin soida suo
Säkkijärven polkkaa!

Nuoren ja vanhan se tanssiin vie,
ei sille polkalle vertaa lie!
Sen kanssa on vaikka mierontie
Säkkijärven polkkaa!

Siinä on liplatus laineitten,
siinä on huojunta honkien.
Karjala soi - kaikki tietää sen -
Säkkijärven polkkaa!

Tule, tule tyttö, nyt kanssani tanssiin,
kun polkka niin herkästi helkähtää.
Hoi! Hepo surkoon ja hammasta purkoon,
kun sillä on ihmeesti suurempi pää!

Tule, tule, tyttö, nyt kanssani tanssiin
kun meillä on riemu ja suvinen sää!
Säkkijärvi se meiltä on pois,
mutta jäi toki sentään polkka!

Kun rakkaimmat rannat on jääneet taa,
niin vieraissa kulkija lohdun saa,
kun kuuntelee soittoa kaihoisaa:
Säkkijärven polkkaa!

Se polkka on vain, mutta sellainen,
että tielle se johtavi muistojen.
On sointuna Karjalan kaunoisen:
Säkkijärven polkka!

Nuoren ja vanhan se tanssiin vie,
ei sille polkalle vertaa lie!
Sen kanssa on vaikka mierontie
Säkkijärven polkkaa!

Siinä on liplatus laineitten,
siinä on huojunta honkien.
Karjala soi - kaikki tietää sen -
Säkkijärven polkkaa!

Tule, tule tyttö, nyt kanssani tanssiin,
kun polkka niin herkästi helkähtää.
Hoi! Hepo surkoon ja hammasta purkoon,
kun sillä on ihmeesti suurempi pää!

Tule, tule, tyttö, nyt kanssani tanssiin
kun meillä on riemu ja suvinen sää!
Säkkijärvi se meiltä on pois,
mutta jäi toki sentään polkka!

Kun rakkaimmat rannat on jääneet taa,
niin vieraissa kulkija lohdun saa,
kun kuuntelee soittoa kaihoisaa:
Säkkijärven polkkaa!

Se polkka on vain, mutta sellainen,
että tielle se johtavi muistojen.
On sointuna Karjalan kaunoisen:
Säkkijärven polkka!

単語ごとに簡単な解説を加えてみる

  • On…動詞の"olla"が三人称単数の形に変化したもの。ちょうどこの記事の前の記事で説明しました。
  • Kauniina…形容詞"Kaunis"の様格形。様格は日本語の「~として」を表す格で、語尾に"-na"を付けます。動詞の変化のように取り除いたり、付け加えたりする作業がありますが、後日記事にしていこうかなと思います。*Kaunis=美しい
  • Muistona…名詞"muisto"の様格形。先ほどの形容詞"Kauniina"とセットで考えてください。先ほども述べたように様格は「~として」を表す格で、"muisto"はここでは「記憶」を表す名詞ですので、"kauniina muistona"は「美しい記憶として~」と翻訳するのがよいでしょうか。
  • Karjalan maa…"Karjalan"は"Karjala"の属格です。属格は語尾に"-n"を付け足します。言わずもがな「カレリアの~」を意味する単語です。そしてその後ろに名詞の"maa"が来るので、まとめて「カレリアの地」と翻訳するのがよいでしょう。

説明に基づいて直訳しても意味不明なので以下のようにしました

美しき思い出としてのカレリアの地=カレリアの地は美しき思い出にすぎない

  • Mutta…接続詞 - しかし
  • Vieläkin…副詞 - それでも / いまだに
  • Syömmestä…名詞"syön"の出格です。出格は「~の中から」を表す格で、語尾に"sta/stä"を付け加えます。動詞にも同じ語がありますが、ここでは詩的表現の名詞"syön"です。意味は辞書に出てくる「食べる」とはの意味で、「心 / 心臓」を意味します。前の記事で動詞には「一人称複数の人称語尾は-mme」と説明しましたが、名詞にこれが付く場合は「一人称複数の所有接尾辞は-mme」となります。所有接尾辞については後日記事にしていこうと思います。所有接尾辞と出格があることから「私たちの心の中から」と翻訳するのがよいでしょう。
  • Soinnahtaa…動詞 - 音 / 響く。三人称単数の変化形です。最後に母音が二つあるので、最後の"a"を取り除き、最後の母音を重ねて長母音にします。"soinnahtaa"同じやん!

しかし、それでも私たちの心の中から響く

  • Kun…接続詞 - その時 / ~時に
  • Soittajan…名詞"soittaja"の属格形 - 「奏者の」
  • Sormista…名詞"sormi"の出格形 - 「指の中から」
  • kuulla…動詞 - 聞こえる / 聞く
  • Säkkijärven…地名"Säkkijärvi"の属格形 - 「サッキヤルヴィの」
  • Polkkaa…名詞"polkka"の分格形。分格は「~を 」を表す格で、 語尾に"-a"を付けて作ります。

3段目と4段目はまとめて翻訳した方が日本語としては分かりやすいです。

奏者の指からサッキヤルヴィのポルカを聞く時!

  • Se…そのまま英語の"it"です
  • Polkka…名詞 - ポルカ
  • Taas…副詞 - 再び
  • Menneitä…名詞"mennyt"の分格形 - 「過ぎ去りし日々を / 過去を」
  • Mieleen…名詞"mieli"の入格形。入格は「~の中へ」を表す格で、語尾の件は解説すると長くなるのでまた後日。日本語での意味は「気分の中へ / 感覚の中へ / 精神の中へ」
  • Tuo…動詞"tuoda"の三人称単数現在形。 - 持ってくる / もたらす

そのポルカは再び過去を記憶の中にもたらす

  •  Ja…接続詞 - そして
  • Se…そのまま英語の"it"
  • Outoa kaipuu…形容詞"outo"と名詞"rinta"の分格形 - 「不思議な思慕を」
  • Rintaan…名詞"rinta"の入格形 - 「心の中へ」
  • luo…動詞"luoda"の三人称単数現在形 - 「作り出す」 

 そしてそれは不思議な思慕を心の中へ作り出す

  • Hei…やあ(ちょっと砕けた挨拶)
  • Soittaja…名詞 - 奏者
  • Haitarin…名詞"haitari"の属格形 - アコーディオン
  • Soida…動詞 - 音 / 鳴らす
  • Suo…動詞"suoda"が命令法の二人称肯定の形に変化したもの - 「聞かせて」

やあ、奏者、アコーディオンの音を聞かせてよ、サッキヤルヴィのポルカを!

  • Nuoren ja vanhan…形容詞"nuori"と"vanha"の対格形 - 「若者と老人を」
  • Tanssiin…名詞"tanssi"の入格形 -「踊りの中へ」
  • Vie…動詞"viedä"の三人称単数現在形 - 「持っていく / 先導する 等々…」

若者と老人を踊りの中に先導するのに

  • Ei…否定詞
  • Sille polkalle…代名詞"se"と名詞"polkka"の向格形。向格は「~の上へ」を表す格です。語尾に"-lle"を付けて作ります。 - 「そのポルカの上に」
  • Vertaa…名詞"verta"の分格形 - 比較して優れているさま
  • Lie…口語で三人称単数形の動詞"olla"

そのポルカの上に出るものはない!

  • Sen kanssa…英語のwith it
  • Vaikka…接続詞 - しかし / たとえ / 場合でも
  • Mierontie…miero(追放者、放浪者)の所有格とtie(道)の合成語

新たな放浪者の道にもサッキヤルヴィのポルカ

  • Siinä…そこ
  • On…動詞の"olla"が三人称単数の形に変化したもの
  • Liplatus…水が波うつ様
  • Laineitten…名詞"laine"の属格複数形 - 「波の」

そこは波のうねりがある

  • Siinä…そこ
  • On…動詞の"olla"が三人称単数の形に変化したもの
  • Huojunta…名詞 - 揺れる
  • honkien…名詞"honka"の属格複数形 - 「松の木々の」

そこは松の木々の揺れがある

  • Karjala…地名 - カレリア
  • Soi…動詞 - 響く
  • Kaikki…代名詞 - 皆
  • Tietää sen…動詞の"tietää"と対格の"sen"で - 「知っている」

カレリアが響かせる、皆知っているサッキヤルヴィのポルカを!

  • Tule…動詞"tulla"の二人称単数命令形 -「来て」
  • Tyttö…名詞 - 少女
  • Nyt…副詞 - 今
  • Kanssani …後置詞"kanssa"一人称単数形 - 「一緒に」
  • Tanssiin…名詞"tanssi"の入格形 - 「踊りの中に」

おいで、おいで少女よ、今一緒に踊ろう

  • Kun…接続詞 - その時 / ~時に
  • Polkka…名詞 - ポルカ
  • Herkästi…副詞 - 繊細に / 絶妙に
  • helkähtää…動詞 - 鳴る

ポルカが絶妙に鳴り響いている時

  • Hoi…詩的表現で「おい」
  • Hepo…名詞 - 詩的表現の「馬」
  • Surkoon…動詞"surra"の三人称単数形命令形 - 「悲しめ」
  • Hammasta…名詞"hammas"の分格形 - 「歯を」
  • Purkoon…動詞"purra"の三人称単数形命令形 - 「嚙み締めろ」

おい!馬は悲しみ、歯を噛み締めろ

  • Kun…接続詞 - その時 / ~時に
  • Sillä…~がある
  • On…動詞の"olla"が三人称単数の形に変化したもの
  • Suurempi…形容詞"suuri"の比較形 - 「より大きい」
  • Pää…名詞 - 頭

大きい頭があるときに!

  • Kun…接続詞 - その時 / ~時に
  • Meillä…代名詞 - 英語の"we have"
  • Riemu…名詞 - 喜び / 高揚
  • Suvinen…夏らしい
  • Sää…名詞 - 気候

高揚と夏らしい気候がある時に

※ここから先、説明したことのある単語は省かせていただきます。

  • Säkkijärvi…地名
  • meiltä…代名詞"me"の奪格形。奪格は「~から」を表す格で、語尾に"-lta"を加えて作ります - 私たちから
  • Pois…副詞 - 奪う

サッキヤルヴィは私たちから奪われてしまった

  • Mutta…接続詞 - しかし
  • Jäi…動詞"jäädä"の三人称単数過去 - 「とどまった」
  • Toki…副詞 - 確かに
  • Sentään…副詞 - 少なくとも / とにかく / しかし / 本当に

しかし少なくとも確かにポルカはとどまったのだ!

  • Rakkaimmat…最上級の"rakas"  - 最愛の
  • Rannat…名詞"ranta"の主格複数形 - 岸辺
  • Jääneet…動詞"jäädä"過去複数否定形 - 置き去り
  • Taa…後ろ / 後方

最愛の岸辺が後方に置き去りにされた時

  • Vieraissa…形容詞"vieras"の内格形 - 「外国の中で」
  • Kulkija…名詞 - 放浪者 / 旅行者
  • lohdun…名詞"lohtu"の対格形 - 「慰めを」
  • Saa…動詞"saada"の三人称単数現在形 - 「得る」

外国の中で放浪者は慰めを得る

  • Kuuntelee…動詞"kuunnella"の三人称単数現在形 - 聞く
  • Soittoa kaihoisaa…動詞"soitto"と形容詞"kaihoisa"の分格形 - 「思慕の響きを」

思慕の響きを、サッキヤルヴィのポルカを聞く時

  • Vain…副詞 - 単に
  • Sellainen…形容詞 - このような、その種の

それは単にポルカであるがもう一つ

  • Että…接続詞 - それは
  • Tielle…名詞"tie"の向格形 - 道へ
  • Muistojen…名詞"muisto"の属格形 - 記憶の

それは思い出の道へつながる

  • sointuna…名詞"soitu"の様格形 - 和音として
  • Karjalan kaunoisen…地名"Karjala"と形容詞"kaunoinen"の属格 - 美しきカレリアの

美しいカレリアの和音としてあるのはサッキヤルヴィのポルカ

実際の和訳例

カレリアの地は美しい思い出にすぎない
しかし、それでも私たちの心の中から響く
奏者の指からサッキヤルヴィのポルカを聞く時!

そのポルカは再び過去を記憶の中にもたらし
不思議な思慕を心の中へ作り出す
やあ奏者さんアコーディオンの音を聞かせてよ
サッキヤルヴィのポルカを!

若者と老人を踊りの中に先導するのに
そのポルカの上に出るものはない!
新たな放浪者の道にも
サッキヤルヴィのポルカ

そこは波のさざめきがある
そこは松の木々の揺れがある
カレリアが響かせる、皆が知る
サッキヤルヴィのポルカを!

おいで、おいで、少女よ、今一緒に踊ろう
ポルカが絶妙に響いてる時に
おい!馬は悲しめ、歯を噛み締めろ
大きい頭があるうちに!

おいで、おいで、少女よ、今一緒に踊ろう
高揚と夏らしい気候がある時に
サッキヤルヴィは私たちから奪われたが
少なくとも確かにポルカはとどまったのだ!

最愛の岸辺が彼方に置き去りにされた時
外国の中で放浪者は慰めを得る
思慕の響きを、サッキヤルヴィのポルカを聞く時!

それは単にポルカであるが
思い出への道へと繋げてくれるものでもある
美しきカレリアの和音としてあるは
サッキヤルヴィのポルカ

若者と老人を踊りの中に先導するのに
そのポルカの上に出るものはない!
新たな放浪者の道にも
サッキヤルヴィのポルカ

そこは波のさざめきがある
そこは松の木々の揺れがある
カレリアが響かせる、皆が知る
サッキヤルヴィのポルカを!

おいで、おいで、少女よ、今一緒に踊ろう
ポルカが絶妙に響いてる時に
おい!馬は悲しめ、歯を噛み締めろ
大きい頭があるうちに!

おいで、おいで、少女よ、今一緒に踊ろう
高揚と夏らしい気候がある時に
サッキヤルヴィは私たちから奪われたが
少なくとも確かにポルカはとどまったのだ!

最愛の岸辺が彼方に置き去りにされた時
外国の中で放浪者は慰めを得る
思慕の響きを、サッキヤルヴィのポルカを聞く時!

それは単にポルカであるが
思い出への道へと繋げてくれるものでもある
美しきカレリアの和音としてあるは
サッキヤルヴィのポルカ

フィンランド語「○○は○○である」

フランス語とか、スウェーデン語の入門書を試し読みしました。

どちらも「○○は○○」だという構文を教授するところから始まっています。

ってことで、このブログも「○○は○○だ」構文の作り方を説明してみようかなと思います!

動詞"olla"を使う

前回の記事で紹介したように、主語により動詞が変化することに気を付けてください。

前回の記事では、「語尾が-laの動詞は、語尾の"-la"を取り除き、"e"を足した後、人称語尾を付け加えます」と説明しました。"olla"もまたこの法則通りに変化しますが、三人称単数/複数は少し変わった変化をします。

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) e+-n olen
sinä(二人称単数) e+-t olet
hän(三人称単数)   on
me(一人称複数) e+-mme olemme
te(二人称複数) e+-tte olette
he(三人称複数) vat ovat

 ・三人称単数は"e"を足さず、"on"に変化させます。

 ・三人称複数は"ovat"に変化します。

例文

Olen eversti Muska. (私はムスカ大佐だ。)

Olet Laputan kuninkaan läsnä ollessa. (君はラピュタ王の前にいるのだ。)

Laputan voima on ihmiskunnan unelmia.(ラピュタの力は人類の夢なのだ。)

※主語は省略してます。

動詞の変化について1 現在形の人称変化

フィンランド語では、動詞が主語によって形を変えます。そうすることで、主語の省略が可能となっており、実際省略される場合が多いです。(フィンランド語の辞書の見出し語になる動詞は全て"a"で終わります)

変化の種類は現在形の6種類。過去形も加えれば12つ。否定形も付け加えて合計24種類にも上ります。そう聞くと一見難しそうに感じますが、法則さえ覚えてしまえばあとは簡単です。(ちなみに、否定形、命令法、条件法、可能法の変化も数えると結構膨大になります)

この記事では、現在形の変化6種類のみを扱っていこうと思います。

"付ける文字"の基本形

付ける文字は一部の例外をのぞき以下の通りとなります。

一人称単数=-n、二人称単数=-t、三人称単数=最後の母音を一つ足して二重母音に、一人称複数=-mme、二人称複数-tte、三人称複数=vat

また、第三単数形は取り除くだけのものもありますので注意してください。

最後に母音が2つある動詞

最後の"-ä"又は"-a"を取り除き、残った部分に表の通りの文字を付けます。

辞書形:puhua(話す)を例にすると、こうなります。

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) -n puhun
sinä(二人称単数) -t puhut
hän(三人称単数) 母音を伸ばす puhuu
me(一人称複数) -mme puhumme
te(二人称複数) -tte puhutte
he(三人称複数) -vat puhuvat

 最後の文字が -da / -dä の動詞

"-a"だけではなく、語尾の"-da"を丸ごと取り除きます。

辞書形:Syödä(食べる)を例にすると、こうなります。

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) -n Syön
sinä(二人称単数) -t Syöt
hän(三人称単数) 取り除くだけ Syö
me(一人称複数) -mme Syömme
te(二人称複数) -tte Syötte
he(三人称複数) -vät Syövät

語尾が-ata/-atä、-ota/-otä、-uta/-utäの動詞

語尾"-ta"、"-tä"の"t"(赤太字の部分)部分を取り除き、そしてその次に「付ける文字」を付け加えます。(分かりづらければ、いったん"-ta/-tä"を取り除き、"-a"を足すと考えてください。)

辞書形:pudota(落とす)を例にすると、こうなります。

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) -n putoan
sinä(二人称単数) -t putoat
hän(三人称単数) 二重母音に putoaa
me(一人称複数) -mme putoamme
te(二人称複数) -tte putoatte
he(三人称複数) -vat putoavat

 ※"d"が"t"になっているのは、子音階程交替という現象によるものです。後日また説明しようと思います。待ちきれない場合はググってみてください。恐らく見つかります。

語尾が-ita/-itäの動詞

さっきのと間違えないように注意です。

語尾から-ta/-täを取り除き("i"は取り除きません!)、"tse"を付け足し、その後に「-n、-tなど」を付け加えます。

辞書形:tarvita(必要)を例にすると

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) tse+-n tarvitsen
sinä(二人称単数) tse+-t tarvitset
hän(三人称単数) 二重母音に tarvitsee
me(一人称複数) tse+-mme tarvitsemme
te(二人称複数) tse+-tte tarvitsette
he(三人称複数) tse+-vat tarvitsevat

語尾が-eta/-etäの動詞

語尾から"-eta/-etä"を取り除き、"ne"を付け足し、その後に「-n、-tなど」を付け加えます。

辞書形:vanheta(歳を取る)を例にすると

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) ne+-n vanhenen
sinä(二人称単数) ne+-t vanhenet
hän(三人称単数) 二重母音に vanhenee
me(一人称複数) ne+-mme vanhenemme
te(二人称複数) ne+-tte vanhenette
he(三人称複数) ne+-vat vanhenevat

語尾が-la/-lä、-na/-nä、-ra/-rä、-sta/-stäの動詞

語尾から"-la/-lä、-na/-nä、-ra/-rä、-sta/-stä"を取り除き、eを足した後「-n、-tなど」を付け加えます。

辞書形:nousta(上がる)を例にすると

主語 付ける文字 変化形
minä(一人称単数) e+-n nousen
sinä(二人称単数) e+-t nouset
hän(三人称単数) ee(二重母音に) nousee
me(一人称複数) e+-mme nousemme
te(二人称複数) e+-tte nousette
he(三人称複数) e+-vat nousevat

 

フィンランド語の特徴…格変化について

あたりまえのようですが,フィンランド語の文の基本は名詞と動詞です。その名詞と動詞の関係を示すものが「格」です(いわゆる日本語の格助詞「を」「の」「が」「は」「に」「へ」「と」「から」「で」などがそれに当たるものです)。名詞と動詞の関係性を表すためにそれぞれが適当な格に変化します。それが「格変化」です。

2つ例を挙げれば,場所を表す格である格の「-ssa/-ssä」は日本語で「~の中で」を表す格で,同じく場所を表す格の「-sta/-stä」は日本語で「~の中から」を表す格です。

例文

Hän lukee kirjaa talossa.(彼はの中で本を読む)

Hän tuli ulos talosta.(彼はの中から出てきた)

他にも格はたくさんあり,その合計はなんと15種類にものぼります(後日別の記事にて自分の理解の範囲で解説していこうかなと思っております)。